フェラーリ P5 by ディンキー
フェラーリP5は1968年に発表されたプロトタイプカーですが当時活躍していたレーシングカー330P4をベースに作られたのでV12の3ℓエンジンを搭載しています。その意味からもP4の次はP5っていう自然の流れなんですがレーシングカーのほうはその後512S、512Mへと発展していきました。あくまでデザインスタディということでピニンファリーナが製作したのですが真横から見ればまさにレーシングカーそのものというデザインだと思います。 その中でも目を引くのがフロントの7連ランプとそれを覆うカバーの部分です。これは当時のル・マンを意識して作られたという話が残っています。 ドアはガルウィング式が採用されています。
モデルのほうはディンキー製でキャンディーレッドのメタリック塗装になっています。当時のディンキーのプロトタイプカーの一連の中ではかなり地味なカラー?で比較的実車に近いものだと思います。なにせ他の車種にはただ単に店頭で目立つように蛍光色や2トーンのコントラストのきついモデルがあったからでとにかく実車の考証なんてお構いなしの会社としては末期的症状が現れていました。
ところでこのP5はショーが終わったあとでアルファロメオの重役の目に留まり、なんとアルファロメオTipo33のエンジンとシャーシをベースにロードカー的な要素を追加したアルファロメオP33として生まれ変わったのです。長年ピニンファリーナのファクトリーで放置されていたP5のシャーシが発見され2001年頃より再生プロジェクトが始まり当時の図面などを参考に見事に復活したのです。 2002年の東京都現代美術館にて「フェラーリ&マセラティ」展でお披露目になりその後アバルト博物館(現在閉館)に展示されていました。
数奇な運命を持つP5は他にオートピレン、ポリトーイなどからもミニカーとして作られていますのでまた折を見て紹介して行きたいと思います。
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